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天谷 政樹
no journal, ,
原子力機構(JAEA)における燃料安全研究の目的は、軽水炉燃料に関して、現在の規制基準や安全裕度の妥当性を評価すること、新材料からなる被覆管やペレットを使用した改良型燃料に係る規制のためのデータを提供すること、及び規制に活用可能な計算コードを提供することである。本発表では、最近の反応度事故(RIA)模擬試験、冷却材喪失事故(LOCA)模擬試験の進捗に加え、JAEAにおける燃料安全研究の現状について述べる。
高木 聖也
no journal, ,
蛍石構造酸化物は次世代原子力燃料や核変換処理の母相候補材料として研究されており、放射線照射に伴う微細組織変化の形成メカニズムを明らかにすることは重要な課題である。特に70-100MeVのエネルギーを有する核分裂片は材料中に高密度の電子励起損傷を誘起する。この結果、イオン秘跡に沿ってイオントラックと呼ばれる柱状の照射欠陥が形成することが報告されている。本研究では核分裂片を模擬した高速重イオン照射によりCeOや立方晶ZrO (YSZ)中に形成されるイオントラック構造を透過型電子顕微鏡観察から明らかにし、その比較を行った。CeO中に形成されるイオントラックはその中心領域で空孔密度が増加しており、酸素イオン配列の優先的な不規則化が生じていることがわかった。一方、同様の条件でYSZ中に形成されるイオントラックは、CeO中のものと比較すると、そのサイズは小さく、イオントラック面密度も非常に小さいということがわかった。これらの違いは、溶融した領域が回復する過程で、YSZ中に存在するOイオン構造空孔が影響していると考えられる。
徳島 二之; 白数 訓子; 星野 国義*; 小原 浩史*; 倉田 正輝
no journal, ,
シビアアクシデントの燃料溶融段階において、その過程で形成される中間生成物が事故進展に影響を及ぼすことが予期される。これらは酸素ポテンシャルや温度にも影響を受け、燃料デブリのリロケーションや成層化を評価するうえで非常に重要である。これらを評価するために、異なる酸素ポテンシャル条件で、2種類の試験を実施した。採用する中間生成物は、我々の過去の制御棒ブレードとチャンネルボックスの溶融・崩落試験から得られた知見により決定した。試験の結果、雰囲気の酸素ポテンシャルが、金属相のウランの濃度に大きく影響を及ぼすことが確認された。また、中間生成物として採用したBC-Fe合金が、UOとZrの相互作用を軽減することが確認された。
須藤 彩子
no journal, ,
平成27年度から進めているMCCI生成物の性状評価のため、主な炉心材料であるステンレス鋼、Zr、(U,Zr)O等に加え、より実際的な系として模擬FP、可燃性毒物、海水塩を加えた試料をコンクリート上で局所集光加熱により溶融させ、コンクリートとの界面付近での反応生成物と熱劣化の状態を調べた。コンクリート上でZrO/Zr/SUS316L/BC/GdO/PMG/海水塩粉末の成型体を加熱したところ、先ず成型体の溶融が始まり、次いで伝熱により溶融したコンクリートと液相で混ざり合った。固化後に縦方向に切断し、断面を金属顕微鏡及びSEM/EDXで観察したところ、成型体部分は概ね元の形状を保っているものの、溶融固化した(Zr,Gd,Fe,Ca)O粒子と炉心成分を含むケイ酸ガラスの2相から成っていることがわかった。一方、元の成型体の下端に相当する部分は、敷粉に使用したZrOの破砕粉は溶融していないものの、炉心成分を含有したケイ酸ガラスが上部から下部へと下がってきていることを確認した。また、合金粒子(30Fe-29Ru-21Ni-9Mo-5Pd-4Rh)の析出も確認できた。合金粒子表面に薄いCr-Fe-O被膜があり、さらに外側にはZr酸化物が伸びていることから、合金粒子内から一番酸化されやすいZrが先に酸化され失われ、次いで酸化されやすいCr, Feの順に合金粒子から流出した過程が推測できる。なお、コンクリートの溶融界面より下は、セメント部分の脱水により非常に脆くなっていた。
永瀬 文久
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故を教訓として、事故耐性を高めた燃料部材の開発が国内外で進められている。事故耐性燃料部材の開発においては、軽水炉燃料の特異性を考慮しつつ、これまでの知識、技術、経験、人材等を生かす必要がある。本報告は、産業界や大学とともに作成、評価した効率的な開発のための技術成熟度指標、事故耐性燃料部材の導入が炉心特性、燃料設計やふるまい、事故進展に及ぼす影響、技術開発マップを紹介する。
三輪 周平
no journal, ,
酸化マグネシウムを母材としたアメリシウム含有イナートマトリックス燃料の焼結挙動を評価した。アメリシウム酸化物の焼結速度を支配する酸素ポテンシャルを制御し、酸化マグネシアの焼結速度と合わせることにより高密度が得られることを明らかにした。この結果をもとに酸化マグネシウム母材のイナートマトリックス燃料製造プロセスフローの基本形を完成させた。